(2024/2/6 17:00)
半導体大手キオクシアホールディングス(HD、旧東芝メモリ)は6日、同業の米ウエスタンデジタル(WD)との合弁会社が岩手県と三重県の製造拠点で総額約7300億円を投資し、最先端のNAND型フラッシュメモリーの量産を始めると発表した。このうち、経済産業省が最大約2430億円を支援する。今後、生成人工知能(AI)や自動運転など向けに最先端のフラッシュメモリー需要が高まると見て、安定的な生産拠点を国内で確保する。
6日の閣議後会見で斎藤健経産相は、「日米が連携して世界の需要に対する供給責任を果たす。地域経済への波及効果も期待できる」と述べ、経済安全保障の観点からも重要であると強調した。
合弁会社が四日市工場(三重県四日市市)および北上工場(岩手県北上市)で進める、処理能力や省エネ性能などを高めた「第8世代」「第9世代」のフラッシュメモリーの生産に4500億円を投資し、このうち経産省が1500億円を補助する。2025年9月から順次出荷する。また、すでに認定した四日市工場での929億円の支援計画では、一部変更したうえで「第6世代」および「第8世代」の製品を生産する。
世界的な生成AIブームの中で、短期記憶に優れた高性能のDRAMの需要は拡大しているものの、長期記憶向けのNANDはパソコンやスマートフォンなどの需要低迷で市況の軟調が続いている。経産省幹部は、日本に最先端のNANDの生産拠点が残っていれば、「DRAMとNANDではそれぞれメリットが違う。データの利活用が進めばNANDの活用も進む」としており、新たな需要の掘り起こしも期待できるとしている。
(2024/2/6 17:00)
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