インタビュー/松本システムエンジニアリング社長・松本良三氏 世の中にない考え方で発想

(2024/5/14 16:00)

林業機械をはじめ包装機、鍛造機など、さまざまな機械を設計・製作する松本システムエンジニアリング(福岡県篠栗町、松本良三社長)。創業以来、松本社長自ら開発に携わる。開発の秘訣(ひけつ)などを松本社長に聞いた。

  • 開発した林業機械用アタッチメントと松本社長

―独自性にあふれる林業機械はどのように発想するのですか。

「開発のスタートから世の中にない考え方で始める。建機メーカーの営業マンだった若い頃、とにかく多くの現場に行き、建機のアタッチメントを多く見てきたことがベースにある。また、インターネットや産業専門紙などからの情報収集にも日々貪欲に取り組んでいる。そして製品を構想するときは、立体的なイメージを一瞬で描く」

―開発製品が評価され続ける理由は。

「開発途中で諦めないからだ。常に商売を念頭に開発を進める。顧客が欲しい物を生み出す工夫を常に考える。うまくいかなかったら、うまくいくように改良を重ねていく。すると一歩踏み込んだ付加価値がある製品ができる」

―開発者としての原点は。

「海軍の技術者だった父親だ。戦後、トラックのエンジンを修理して、周囲が思いも寄らない方法で燃費を改善していた。そうした父親の背中を見て育った。普通は思い付かない方法や非常識は技術革新につながる。発想の逆転も時には必要なことを学んだ」

―人材育成や経営で心がけていることは何ですか。

「基本設計は全て私がするが、若い技術者に最初から全ては教えない。機械の構造、機構、強度など、まずは自分たちで考えてもらう。困った時になってから解決や発想の糸口となるヒントを出す」

「中小企業はチームワークが大切なことを社員に伝えている。総務部門でも原価計算など何かで製品開発に関わる。全社一丸の取り組みの積み重ねが短納期、高効率、高利益につながり、社員への還元も可能となる」

(2024/5/14 16:00)

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