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[ 科学技術・大学 ]
(2016/8/29 05:00)
学習院大学理学部の西坂崇之教授らは、高熱や低栄養、高塩分濃度などの過酷な環境に存在する微生物「アーキア」の運動メカニズムを解明した。スクリューの役割を果たす繊維構造「べん毛」を1秒間に20―30回転させながら、毎秒3マイクロメートル(マイクロは100万分の1)程度の速さで前進。べん毛の根元にあるモーター機構は、正確な角度とリズムを刻みながら回転していることが分かった。
アーキアの動きをコンピューターで再現したところ、ヒトと同様にアデノシン三リン酸(ATP)を運動のエネルギー源とし、エネルギー変換効率は10%程度と見積もることができた。生体内を動き回り病気を治療する「マイクロマシン」の開発などに、アーキアの運動機構を応用できる可能性がある。
アーキアは、細胞核を持つ「真核生物」、明瞭な核を持たないバクテリアと並ぶ生物分類上のグループの一つ。長さ3マイクロ―5マイクロメートル程度の細胞本体...
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(2016/8/29 05:00)
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