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産業春秋/沖縄の衣替

(2015/11/13 05:00)

長い夏の暑さが陰りをみせ、ようやく涼しい風が吹くようになると、沖縄にも衣替えの季節がやってくる。半袖でカラフルな、かりゆしシャツばかりのビジネスシーンがスーツ姿に変わる▼とはいえ11月でも気温が30度C近くになる日もある。企業の冬服移行は11月1日もあれば、12月中旬の設定まで、さまざま。多くは2週間程度の調整期間を置く。沖縄県庁など自治体は「暑ければ年間通して『かりゆし』で大丈夫」(県職員)だ▼沖縄県衣類縫製品工業組合(那覇市)が商標を持つ『かりゆしウェア』は県内縫製などの規定がある県産品。利用が広がれば県内のモノづくり振興に結びつく。2014年度生産枚数は約49万着。増加傾向にあり、着用シーンも広がっている▼軽装ながらレセプションや会合はじめ日常的な仕事のほとんどで通用する正装だ。結婚式の参列や就職活動でも市民権を得始めている。黒い生地のかりゆし喪服も一般的になった▼さらに今年は、秋冬向けの長袖「かりゆしドレスシャツ」も初登場。ネクタイとスーツに合うデザインで、生産ラインの閑散期対策で開発された。「かりゆし」から「かりゆし」への衣替えが当たり前になれば、沖縄の縫製業は冬も“熱く”なる。

(2015/11/13 05:00)

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