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産業春秋/農産品バブル

(2016/1/27 05:00)

「7800円の服を店頭に並べたが、全然売れない。ある工夫をしたら飛ぶように売れるようになった」「何ですか。それは」「簡単だよ。商品仕様をちょっと変えて、値段を3万円にして高級品売り場に並べただけだ」▼かつてのバブル時代には、小売り現場でこうした話をしばしば聞いた覚えがある。なるほど、客が品物を納得して買うのだから問題はない。しかし釈然としない思いが残るのは当然だ▼世界的な和食ブームで農産品輸出がもてはやされている。有名ブランドのイチゴは1粒500円以上する例もあると聞く。確かに日本の農産品は美味で、品質管理も優秀だ。しかし、そんなに高値で売れる時代がいつまで続くだろう▼和食や日本の農産品が海外で高く評価されるのは、あくまで「たまに食べるごちそう」だからではないか。当の日本人が海外産の野菜や果物を日常的に食べている。海外農家だって売れるとなれば育て方や品質管理を研究し、日本産のライバルとして参入してくるだろう▼農産品の単位面積あたりの収量で、日本は海外に比べて見劣りする。農業生産者は和食ブームの追い風があるうちに、コストダウン策を真剣に検討すべきだ。バブル的な高値が続くはずはない。

(2016/1/27 05:00)

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