INDUSTRIAL TRENDS AD

[ 機械 ]

第47回機械工業デザイン賞(10)日本電機工業会賞−島津製作所

(2017/8/11 05:00)

  • 手術の現場を見て考えられたデザインのライトビジョン

【近赤外光カメラシステム LIGHTVISION】

島津製作所の近赤外光カメラシステム「LIGHTVISION(ライトビジョン)」は、乳がん手術時にリンパ管を可視化し、乳がん転移診断を支援する。手術中に乳がん細胞に最も近い、直径数ミリメートルのリンパ節(センチネルリンパ節)を病理診断のために切除する際に正確な位置が分かる。「必要な部分だけ切除する縮小化手術」(清水裕治医用機器事業部マネージャー)の術中支援に役立つ。

画像化する仕組みは、リンパ管に投与した薬剤であるインドシアニングリーン(ICG)に、近赤外光を照射してエネルギーを高める励起を促し、ICGから発生する微弱な近赤外蛍光を撮影しリンパ管を画像化する。

画像はハイビジョンセンサーを用いて高精細に表示する。これにより、蛍光を発するリンパ管を明瞭に確認できる。画像は可視、近赤外蛍光、可視と近赤外蛍光の三つの画像を同時に表示できる。このためICGにより光る部分と、可視で見える周囲組織との対比が可能。手術中の医師に対して、多くの情報を提示できる。

撮影するカメラ部は照明用の発光ダイオード(LED)、近赤外光を照射するライトにより熱がこもりやすい。放熱ファンは手術室のため使えない。そこで「熱伝導による放熱や電子基板の配置、熱源を装置本体に移した」(医療機器事業部技術部開発グループの石川亮宏グループ長)。こうした組み合わせの工夫により、熱がこもる課題に対処した。

本体や操作部のデザインは、担当者が「手術室を見学した上で行った」(舘昌邦総合デザインセンター主任)。手術ベッド周辺は機器が並び、医師、看護師、技師がいる。混み合った現場を見て本体は出っ張りをなくし、コンパクトにした。カメラのアームが水平に約180センチメートルまで伸ばせるのも、医師などを邪魔しないためだ。リモコンは手術前、手術中の操作を把握し、主に手術前と手術中に使う部分に分けている。画像の鮮明さ、カメラ位置が固定されることなど製品の評価は高いが、本格的な普及はこれからだ。(京都・水田武詞)

(2017/8/11 05:00)

機械のニュース一覧

おすすめコンテンツ

現場で使える! 
「なぜなぜ分析」で機械保全

現場で使える! 「なぜなぜ分析」で機械保全

「7つのムダ」排除 次なる一手
IoTを上手に使ってカイゼン指南

「7つのムダ」排除 次なる一手 IoTを上手に使ってカイゼン指南

きちんと知りたい! 
軽自動車メカニズムの基礎知識

きちんと知りたい! 軽自動車メカニズムの基礎知識

おもしろサイエンス 
小麦粉の科学

おもしろサイエンス 小麦粉の科学

粉体用語ポケットブック

粉体用語ポケットブック

未来にはばたく!兵庫の個性派企業103社
モノづくり県が誇るオンリーワン企業

未来にはばたく!兵庫の個性派企業103社 モノづくり県が誇るオンリーワン企業

PR

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

↓もっと見る

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

↓もっと見る

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

専門誌・海外ニュースヘッドライン

専門誌

↓もっと見る

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件、無料登録会員は最大30件の記事を保存することができます。

会員登録/ログイン