[ オピニオン ]
(2017/12/7 05:00)
「新技術を2019年内に実用化する」という企業の事例を、自治体の小冊子に記載することになった。『年の表記は和暦で』と指定され、元号を使う。そこで戸惑った。単純に「平成31年内に」と書き換えていいか。
政府は8日の閣議で、天皇陛下の退位を19年4月30日にする政令を決める。新しい元号は翌日の5月1日から。となれば平成31年は4カ月だけになる。
実用化の時期が5月以降なら冊子は誤表記だと不快に思われないか。親しい経営者に意見を求めると「いま発行される運転免許証の有効期限は実際には来ない平成32年や34年だが、誰も警察に文句は言わないだろ?」と笑い飛ばされた。
大正天皇は12月25日に死去されたので、昭和元年は年末までの6日間。昭和最後の64年は、昭和天皇が死去された1月7日まで。極端に短いので、実用上は前後の大正15年と平成元年に含めて記述することが多い。法的にも改元は、事後に頭の中で置き換えれば有効なのだとか。
問題は改元後だ。元号入力を西暦に自動的に置き換えるソフトは修正が必要。「平成」と印刷してある便箋や届け出用紙は修正印では格好が悪く、出来れば使い切りたい。残り1年半足らずは、長いような短いような。
(2017/12/7 05:00)