産業春秋/東京の桜の開花、脱炭素で4月に?

(2024/3/28 05:00)

「さくら咲く四月」。年配の人なら覚えているだろうか。「一年中の歌」の一節で、昭和時代に小学校や幼稚園で歌われた。ただ東京で桜の開花が4月だったのは1988年(昭63)まで。平成となった89年からは、開花はすべて3月だ。

気象庁が桜の開花を発表し始めたのは53年。70年間の観測で、東京の平年は3月24日。24年は寒の戻りがあり、平年よりも開花が遅れている。最速は2020、21、23年の3月14日で、最も遅いのは84年の4月11日。

一年中の歌は、米国民謡に岡本敏明が詩を付けた。「おめでとう一月」に始まり、「クリスマス十二月」で終わる。象徴的なことが月ごとに綴(つづ)られるが、「四月」の印象が強いのは、新入学の時期に耳にしたからか。満開の桜の下で、入学記念の写真を撮った人も少なくないだろう。

平成以降、桜の開花が早まったのは、地球温暖化の影響が想定される。農産物の生産北限も上がっており、サクランボは山形県と言われていたが、今や北海道でも生産が盛んになっている。

24年はエネルギー基本計画の見直しが行われる年でもある。日本をはじめ世界で温暖化対策を強力に進めたい。「さくら咲く四月」に戻るのではないか。

(2024/3/28 05:00)

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