インタビュー/長野セラミックス社長・佐藤義雄氏 “全員野球”で新商品を開発

(2024/4/3 12:00)

  • 佐藤氏

長野セラミックス(長野県千曲市、佐藤義雄社長)は、水や空気の浄化、遠赤外線発生の効果が期待できる機能性セラミックスや関連製品を製造・販売している。海外市場展開の計画も進めている。社員との信頼関係を重視する佐藤社長に経営方針や展望を聞いた。

―経営方針は。

「当社の経営は社員を中心にした“全員野球”だ。新商品を開発しながら日本全国、そして世界へ進出を狙っている。社員15人の小規模な企業なので、常に製品や技術の開発が求められる。毎週月曜日に私も含め、全社員が考案した新製品や新技術を発表している。日々の生活の中にも開発のヒントがないか気配りを続けている」

―海外戦略の現在地は。

「欧州、中東、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイなどに、日本貿易振興機構(ジェトロ)から紹介を受けた代理店を通じて、飲料水の水質を改善する効果が期待できる当社製品のサンプルを提供している。現地の人たちも水と健康に対する意識が変わり始めており、商談を進めていく。米国への進出も計画中だ」

―技術や製品の開発において、どんなことを重視していますか。

「健康に関係する製品を扱うため、厚生労働省が定めている規定やルールに細心の注意を払っている。保健所などと連携してクリアしている。裏を返せば、当社の製品は規定を順守しているということだ」

―人材戦略は。

「賃金の7%のベースアップ(ベア)や毎月3万円の物価上昇手当など、社員のやる気を引き出すための施策を講じている。重要なのは社員を信じること。ベアを宣言し、その信頼に対して社員が応えてくれている。結果として、2022年度の年間売上高は6億円を達成することができた。スキル面では関連する分野の講習や展示会などに参加して、知識と情報を更新し続けている」

―今後の展望は。

「24年度以降も社員の生活が良くなるように報酬面の考慮を続ける。その実現は、どれだけ健康や環境に配慮した新製品を多く開発し、国内外で販路を開拓していけるかにかかっている。循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現に向けた新製品の開発も進めている」

(2024/4/3 12:00)

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