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[ 科学技術・大学 ]
(2016/9/1 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の川口淳一郎シニアフェローらは、サーバー不要で家庭や事業所などの電力使用のピークを抑えられる電力制御システムを開発した。電力の総量の情報を受信する回路を電化製品やコンセントに設置することで、使用電力のピークを越えた際に適切な機器の電力供給が止まる仕組み。今後、事業者と組み製品化したい考えだ。
同システムは片方向の送信と独立分散制御を行っており、使用機器が多くなっても応答速度が落ちないという長所がある。既存の電力管理技術は集中監視型のサーバーが各機器の情報を集め指令する「双方向通信」となっている。だが時間がかかることや、大きな初期投資などの課題があった。
JAXAは同システムを利用し、複数のノート型パソコン(PC)を使った実証実験を実施。電源をつないだ複数のPCで、すべてのPCが電力供給された状態になると、全体のピーク電力の上限を超えるように電力値を設定した。電力の上限値を超えた結果、電池の残量が多いPCから電源供給が止まるなど、優先度を考慮した制御ができることを確認した。
(2016/9/1 05:00)
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