産業春秋/口先介入、長続きせず

(2022/9/16 05:00)

米国は円買い・ドル売りの為替介入をどう見ているのだろうか。米財務省は半年単位で「為替政策報告書」をまとめ、議会に提出している。貿易相手国の為替政策を評価したもので、6月の報告書では円安是正の介入をけん制していた。

報告書は「為替操作国・地域」はないとしつつ、日本など12カ国を「監視対象」とした。ただ日本は介入額を毎月公表している透明性や、2011年以降に介入実績がないことなどが評価されている。

最近の円安は日米金利差の拡大が主因と指摘。その上で、為替介入は「適切な(日米の)事前協議」を前提に「非常に例外的な状況に限定されるべき」と日本の介入をけん制していたことに留意したい。

政府・日銀は円安是正に向けた“口先介入”を繰り返している。鈴木俊一財務相は14日、為替介入について「やる時は間髪入れずに行う」などと語り、日銀は同日に為替ディーラーなどに取引水準を尋ねる「レートチェック」を実施した。

だが米国は11月に中間選挙を控え、歴史的なインフレの退治に躍起だ。輸入物価の上昇につながるドル安は許容しにくく、21日には一段の利上げが想定されている。口先介入の効果も、そう長くは続かない。

(2022/9/16 05:00)

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