SIer最前線/メカトロ・アソシエーツ 中古ロボ事業を展開

(2023/8/22 05:00)

メカトロ・アソシエーツ(石川県小松市、酒井良明社長)は、工場自動化(FA)・産業用ロボットシステムの設計から製作、販売を手がける。酒井社長が設計者2人と2006年に起業し、石川県内でコマツ関連など生産システム案件の実績を積んだ。15年3月に北陸新幹線が金沢まで延伸されたのを機に関東への営業を強化。強みとする溶接関連を筆頭に土木や建築金物、機械部品など全国の約100社に自動化・省力化設備を納入する。

  • メカトロ・アソシエーツが手がける中古ロボットを組み込んだ生産システム

「生産設備の自動化をプランニングし、見積もりから設計、製作、立ち上げまででスピード対応を心掛けてきた」。酒井社長は強調する。20×30メートル規模の専用工場では常時7、8件の受注案件が製作されている。

現在59歳の酒井社長は数年前から事業承継を意識してきた。「顧客から見て3年後も存続を保証できる会社になりたい」と決断し、22年8月に全株式を産業用ガス大手のエア・ウォーター(AW)に譲渡した。その後、AWから池渕尚治郎氏が専務で派遣され、酒井社長とともに組織体制の強化に動いている。

23年5月に新規事業が始まった。産業用ロボットの中古買い取り・リユース事業だ。これまで中古ロボットの買い取り販売は、部品の下取りや海外市場への転売が主体だった。今回は生産ラインの自動化ノウハウを生かし、再販時に中古ロボットを組み込んだ生産システムの設計を行うのが大きな特徴だ。

「新品なら1000万円するロボットシステムが、500万円で提供できる。中小企業を対象にロボットの入門モデルとしたい」(酒井社長)とする。7月末時点で国内っっっっっっっっz外8社から8台の中古ロボットを引き取り再生し、販売した。買い取りなどの引き合いは月10件ペースであるという。

中古ロボット市場は潜在ニーズが大きいとされる。今後の拡大を見据え、酒井社長は「日本一の中古ロボット屋になりたい」とする。池渕専務という将来の後継者が見えた今、AWグループとして営業網を拡充し攻めの経営を実践していく。

【企業概要】▽所在地=石川県小松市一針町ヌ57の1▽資本金=2000万円▽売上高=5億円(22年9月期)▽従業員=18人▽設立=06年(平18)10月

(2023/8/22 05:00)

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