米マイクロソフト、日本に2年4400億円投資 DC拡充、生成AI活用支援

(2024/4/10 17:00)

米マイクロソフト(MS)は10日、日本事業に今後2年間で29億ドル(約4400億円)を投資すると発表した。日本のデータセンター(DC)に最先端の画像処理半導体(GPU)を導入してクラウド基盤の処理能力を向上し、生成人工知能(AI)の活用を支える。AIに関するリスキリング(学び直し)プログラムの提供や日本初となる研究拠点の新設、サイバーセキュリティーにおける日本政府との連携強化も進め、日本のデジタル変革(DX)を支援する。

  • 岸田首相(左端)と米マイクロソフトのブラッド・スミス副会長兼社長(左から2人目)ら

岸田文雄首相の訪米に合わせて発表した。1978年に日本拠点を開設して以来、同社の日本への投資額として過去最大となる。

MSが東日本地域と西日本地域に所有しているDCのサーバーに最先端のGPUを導入し、情報処理能力を高めていく。生成AIの登場に伴ってクラウドサービスで膨大なデータを扱う傾向が強まった。高性能サーバーを備えるDCの需要が高まっており、今回の投資でこうした需要に応える。

日本のデジタル技術向上も支援する。今後3年間で開発者や学生などの300万人を対象に、AIの構築・活用スキルを身につけられるリスキリングプログラムを提供する。企業や、東京都などの自治体、公共機関に向けてAIツールの導入・利用のためのプログラムも提供し、セキュリティーを確保して組織内のデータを安全に利用するためのルール整備などを支える。

また、東京に日本の社会課題解決に焦点を当てた研究拠点を新設するほか、情報共有の強化や人材育成、技術的解決策の提供などに焦点を置き、サイバーセキュリティーに関する日本政府との連携も強化していく。

生成AIをめぐっては米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)や米グーグルなども日本でのインフラ強化に乗り出しており、巨大プラットフォーマー同士のつば競り合いも注目される。

(2024/4/10 17:00)

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