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[ 中小・ベンチャー ]

線幅10マイクロ基板、製版コスト10分の1以下 日本電子精機が印刷装置

(2017/5/19 05:00)

【奈良】日本電子精機(奈良県香芝市、丸野正徳社長、0745・77・6951)は9月、従来比10分の1以下の製版コストで線幅10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)未満のパターン形成ができる印刷装置を発売する。紫外線照射で版に付着力差のコントラストを形成する新方式。積層セラミックコンデンサーや車載機器基板向けのプリンタブルエレクトロニクス市場を開拓する。価格は1500万円からとなる見通し。

高コストなガラスエッチングや真空工程が不要で、マスクを通した紫外線照射によって誘起した化学反応のみで製版する。平版に深紫外線でコンタクトマスク露光し、局所的にインクに対して高い付着力を持つ潜像パターンを形成。インク膜を均一に塗布したブランケットに押し当て、付着力差によってブランケット上に残ったパターンを、フィルム基板などの被印刷物に当てて転写する。

インクはブランケット上で半乾燥固化させるため、ぬれ性を利用した方式よりもパターンの寸法安定性が高く、約80ナノメートル(ナノは10億分の1)の均一な膜厚で、長方形に近い断面形状が得られる。版表面に残ったインクはクリーニングフィルムで除去するため短い時間で次の印刷ができ、廃液も出ない。

日下靖之産業技術総合研究所フレキシブルエレクトロニクス研究センター研究員の研究成果を基に2月に試作機を開発し、宮下徳治東北大学名誉教授の指導を受けて商用化に向けた開発を進めている。線幅5マイクロメートル、銀インクの微細パターン描画で繰り返し精度や、装置の流れ方向と直角方向で線幅が変わらないことなどをこれまでに確認。市場投入に向け、東日本エリアでは産総研(茨城県つくば市)、西日本では同社の葛城工場(奈良県葛城市)で顧客のテストができる実証体制を整えた。

(2017/5/19 05:00)

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