エアバス、生産拠点 英国外移転も－ＥＵ離脱で検討

【ロンドン＝ロイターＥＳ・時事】欧州航空機メーカー、エアバスは、英国の欧州連合（ＥＵ）離脱交渉で、人の移動の自由や関税面などでの「議論の余地がない」条件が守られなければ、英国の生産拠点を国外に移すことを検討する。英紙サンデー・タイムズが報じた。

メイ首相が所属する野党・保守党の議席は総選挙で過半数を割った。英国とＥＵは、１９日から離脱交渉を開始することとなっている。

エアバスのブレジエ最高経営責任者（ＣＥＯ）は、離脱交渉では世界中の人材が英国に容易に入れることや、機体の部品は関税の対象にならないこと、特定の基準の維持などが確認される必要があると主張した。

さもなければ、英国はエアバスの生産拠点を失う可能性があると警告。「新製品については、世界のどこか別の場所で生産拠点を持つのは非常に容易だ。多くの引き合いがある」とした上で「英国に残ることを望む。しかし、それは条件が満たされることが必要だ」と強調した。