[ 科学技術・大学 ]

超小型衛星が拓く・宇宙開発(18)九州工大−電離圏環境変動解明に挑む

(2017/6/16 05:00)

  • 地球低軌道環境観測衛星「てんこう」(九州工大提供)

九州工業大学大学院工学研究院の奥山圭一教授らは、地球低軌道環境観測衛星「てんこう」の開発を進めている。同衛星は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2018年度に打ち上げ予定の温室効果ガス観測技術衛星「GOSAT―2」の相乗り衛星として、東北大学や静岡大学などと採択済みだ。

てんこうは14年12月に小惑星探査機「はやぶさ2」の相乗りとして打ち上げた「しんえん2」をベースに開発。主なミッションはJAXA、南極・北極の観測基地とも連携し、太陽活動の極小期における電離圏環境変動を観測する。また炭素繊維強化プラスチック(CFRP)など先進材料の劣化も調査する。

太陽活動は20年ごろに活動が停滞期に入るとみられている。この時期は銀河宇宙線量が増え、電離圏の環境が不安定になると考えられる。これは地球を周回する衛星の電子機器や通信ネットワークに大きな影響を及ぼす懸念があるため、そのメカニズム解明に挑む。

一方の材料研究は、03年のスペースシャトル「コロンビア」号の事故が先進材料の劣化に起因している点を鑑み、材料劣化の仕組みや短時間で成形可能な複合材料開発を進める考えだ。

九州工大は18年度に学科を再編、工学部に総合的な宇宙工学を学ぶ「宇宙システム工学科」を開設予定。尾家祐二学長は「宇宙開発は多くの国や留学生と結びつく。多様性から生まれるイノベーションに期待している」と夢を描く。

(北九州支局長・大神浩二)

(2017/6/16 05:00)

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