SBI・台湾PSMC、宮城に半導体工場 29年フル稼働、準先端品を量産

(2023/10/31 17:00)

SBIホールディングス(HD)と台湾の受託製造会社(ファウンドリー)の力晶積成電子製造(PSMC)は31日、宮城県の第二仙台北部中核工業団地に半導体工場を新設すると発表した。国内の車載向けに、28ナノメートル(ナノは10億分の1)以上の準先端品の半導体を量産する。2027年に直径300ミリウエハー換算で月1万枚、工場がフル稼働する予定の29年には同4万枚の生産を目指す。国内の半導体エコシステム構築に向け、人材育成にも取り組む。

  • 握手する北尾SBIHD会長兼社長(左)と黄PSMC会長

SBIとPSMCが設立した工場設立準備会社のJSMC、宮城県の4者で、政府からの補助金を受け取ることを前提に基本合意書を結んだ。

第二仙台北部中核工業団地は仙台市街地から北に約20キロメートルの黒川郡大衡村に位置する。都内で会見したSBIHDの北尾吉孝会長兼社長は「宮城県には多数の半導体関連企業が集積しており、半導体ウエハーの供給先候補企業にも近い」と選定の理由を話した。

27年をめどに車載向けで現在最も需要がある回路線幅55ナノメートルと40ナノメートルの半導体の生産を開始。29年には同じく車載向けに28ナノメートルの半導体や、人工知能(AI)向けにウエハーとウエハーを積層する「ウエハーオンウエハー(WoW)」の量産も行う。北尾会長兼社長は「新工場は半導体の国産化に寄与する」と説明。日本国内の半導体ウエハーの自給率を現在の約5%から31年に約43%に高めることに貢献できるとした。

PSMCの黄崇仁会長は「半導体の強力なサプライチェーンが立ち上がる。日本企業が世界と伍していく上で重要な取り組みになる」などと話した。

(2023/10/31 17:00)

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