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社説/17年版防災白書−熊本地震を教訓に対策見直しを

(2017/6/19 05:00)

熊本地震で被災した際に有効だった取り組みは、水や食料品など備蓄品の購入・買い増し、災害対応責任者の決定、安否確認のシステム導入などが上位を占めた。被災地域の企業など2011社が回答した内閣府の調査で明らかになった。熊本地震を教訓に、各企業は改めて災害対策を見直してほしい。

政府がまとめた2017年版「防災白書」では、16年4月に発生した熊本地震を踏まえ、防災体制の見直しを取り上げた。熊本地震は震度7の激しい揺れが短期間に2回発生するなど、従来にない現象が起こった。約20万戸の住居が全壊や半壊、一部破損するなど甚大な被害が生じた。

こうした中、11年の東日本大震災の教訓が生かされた取り組みがある。その一つが「プッシュ型支援」で、被災地の要望を待たずに、国が飲料水や食料、毛布など多数の生活用品を供給した。発災当初は自治体が正確に情報を把握し、物資を迅速に調達することが難しいからだ。同じ過ちを繰り返さないため、過去から得た教訓を生かすことは重要である。

企業は今後の対策で何が必要かを考えるべきだ。今回、熊本地震の被災地域の企業2500社と、その地域の企業と取引がある企業2500社を対象に調査した結果、大企業の72%が事業継続計画(BCP)を策定しているのに対し、中小企業は10%にすぎなかった。さらに「BCPを知らなかった」という中小企業が20%もあった。

被災企業に今後取り組みたいことを聞いたところ、「BCPの見直し」や「代替要員の事前育成」「国土強靭化貢献団体認証の取得」などが上位に上がった。BCPの重要性は、被災企業だからこそ実感できる。熊本地震を教訓に、全国の中小企業はBCPの策定や見直しに取り組んでもらいたい。

地震の際に有効だった取り組みについて、自社の状況を点検してみるのも有効だ。被害を免れるのは無理だとしても、被害を軽減する効果はある。地震大国である日本で、用心しすぎるということはない。

(2017/6/19 05:00)

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