[ オピニオン ]

社説/中古車輸出が好調−成長産業と捉え、国が後押しを

(2017/11/15 05:00)

中古自動車の輸出が増えている。車検制度による高い品質が海外で支持される要因で、今後も成長が見込まれる。地球規模でリユース(再利用)を進める観点からも、中古車輸出を促進する政策が求められる。

全国の税関が集計した2017年1―8月の中古車輸出実績は、前年同期比10%増の84万5283台。金額ベースでは同4・7%増の4838億2164万円に上った。

近年は大気汚染の抑制を狙いに、エコカーへの優遇税制を適用する国も増えている。このため、ハイブリッド車(HV)の中古車輸出が17年1―8月は台数で7万7694台、金額で730億8163万円に増えた。

中古車輸出が増えている背景は、東南アジアやアフリカなどの新興国で、良質な中古車を求める需要が高いからだという。日本の中古車は定期点検や車検制度の導入により、メンテナンスがしっかり行われている点が強みだ。

企業努力も欠かせない。例えば中古車輸出を手がけるエスビーティー(SBT、横浜市西区)は、オークションで仕入れた一定の品質を持つ中古車だけにステッカーを貼り、品質を保証する。中古車はすでに日本の輸出製品の一つとして、世界各国に認知されている。

ただ、中古車輸出は相手国の輸入規制や輸入税の変更に、ビジネスが左右される。05年から08年にかけて輸出が大きく伸びたロシア向けは、関税が大幅に引き上げられた影響で09年に台数、金額とも大幅に減少した。12年から輸出が急増したミャンマー向けも、16年に同国が右ハンドル車の輸入規制を打ち出し、減少に転じた。

とはいえ、伸び悩む国内新車販売の一方で、中古車輸出は数少ない成長分野だ。規制対象の除外など当局間で交渉を進めるなど、国による輸出促進の取り組みも必要だろう。

電気自動車(EV)や自動運転技術など次世代車への関心が集まる中、環境負荷を低減するリユースの観点から中古車を見直し、海外で販売を拡大させる視点も求められよう。

(2017/11/15 05:00)

オピニオンのニュース一覧

おすすめコンテンツ

おもしろサイエンス 
大豆の科学

おもしろサイエンス 大豆の科学

今日からモノ知りシリーズ 
トコトンやさしい電気の本
第2版

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい電気の本 第2版

教育用DVD 
よくわかる!SOLIDWORKS図面③ 設定編(個人様向け)
(個人様向け)

教育用DVD よくわかる!SOLIDWORKS図面③ 設定編(個人様向け) (個人様向け)

教育用DVDセット 
よくわかる!SOLIDWORKS図面①~③ 3巻セット(個人様向け)
(個人様向け)

教育用DVDセット よくわかる!SOLIDWORKS図面①~③ 3巻セット(個人様向け) (個人様向け)

教育用DVD 
よくわかる!SOLIDWORKS図面① 部品図編(個人様向け)
(個人様向け)

教育用DVD よくわかる!SOLIDWORKS図面① 部品図編(個人様向け) (個人様向け)

教育用DVD 
よくわかる!SOLIDWORKS図面② 組立図編(個人様向け)
(個人様向け)

教育用DVD よくわかる!SOLIDWORKS図面② 組立図編(個人様向け) (個人様向け)

PR

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

↓もっと見る

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

専門紙・海外ニュースヘッドライン

専門紙

↓もっと見る

海外ニュース

↓もっと見る

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件、無料登録会員は最大30件の記事を保存することができます。

会員登録/ログイン