インタビュー/ホシザキ執行役員本社工場工場長・寺嶋清二氏 絶対品質・ムダ ゼロ化を追求

(2023/11/22 12:00)

業務用製氷機や冷蔵庫を展開するホシザキ。本社工場(愛知県豊明市)は67年間製造を担う。変化する外部環境に対応できる体制作りのため、2020年に本社工場全体での改善プロジェクトを始動した。製氷機では国内シェアトップの同社が、品質向上と原価低減で競争力を付け世界シェアトップを狙う。プロジェクトのリーダーである寺嶋清二執行役員本社工場工場長に取り組みを聞いた。

―プロジェクトで目指すところは。

「『全員で』強い改善意識を持って、お客さまに『絶対』品質を提供し、ムダの『ゼロ』化を追求するとともに、最大効率を得ることを目指す。三つのZを取って『Zミッション』と名付けた。本社工場全体の製造工程を横断的に見直し効率化する。25年までの目標を設定し、フェーズ1の20―22年度は作業指導書の見直しや標準化、バリューストリームマッピング(VSM)を取り入れた工程のムダの洗い出しなどに取りかかった。フェーズ2となる23―25年度は結果の応用、作った仕組みの維持継続や横展開に力を入れる」

―成果と今後の活動は。

「品質面で22年度に市場クレーム発生率を19年度比76%削減できた。25年度にはそこからさらに50%減を目指す。またフェーズ1ではリードタイム短縮のため仕掛品削減に取り組み、19年度比59%削減できた。今後はリードタイム短縮に挑む。工程の連結や、VSMで洗い出したムダをつぶすなどして、25年度には22年度比で計画リードタイム20%短縮を実現したい」

―人材育成の役割も担っています。

「現場のリーダーとなってもらいたい若手社員にもプロジェクトに関わってもらった。資料作成やプレゼンテーションなどは通常業務でなかなか経験できず、良い機会となっている」

―協働ロボットによる自動化も進めています。

「人手不足への対応や品質の安定のため、できることから自動化に挑戦している。冷蔵装置ユニットを載せる金属板『ベース』のプレス加工から溶接、運搬台車への収納までを協働ロボット2台が担っている。また、作業者によって品質のバラつきがあった一部部品の組み付けを協働ロボットに任せることで、品質の安定化にもつなげている」

(2023/11/22 12:00)

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