産業春秋/来年は金融緩和が奏功?

(2022/10/27 05:00)

円安メリットを考える。日本政府観光局によると9月の訪日外国人客数は前年同月比11・7倍の20万人強と大幅増。コロナ禍前の2019年9月の227万人と比べれば1割程度だが、水際対策の緩和が奏功し始めた。

入国者数の上限を2万人から5万人に増やした9月に対し、10月は人数の上限を撤廃した。10月以降のさらなる入国者と消費の増加に期待したい。新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行を防ぎながら。

円安を誘導する日銀のマイナス金利政策も、2023年には国内景気を下支える役割に転じる可能性がある。経済協力開発機構(OECD)によると同年の実質成長率は日本が1・4%、米国が0・5%、ユーロ圏が0・3%と、横ばいの米欧より日本の成長率の方が高い。

日本と米欧の成長率の違いは正反対の金融政策によるところが大きい。インフレ退治の金融引き締めを進める米欧経済が減速する一方、日本は世界が停滞する中で金融緩和が奏功するシナリオだ。

日銀の金融緩和が物価上昇を後押ししたとして、臨時国会では野党から辞任を求められた黒田東彦総裁。見通しの通り日本の景気が底堅く推移するのか、総裁ならずとも気になるところだ。

(2022/10/27 05:00)

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