SIer最前線/宮脇機械プラント 機械・金属加工業向け特化

(2023/9/5 05:00)

宮脇機械プラント(兵庫県明石市、岡本淳社長)は、建設機械や航空機、エネルギーなどさまざまな分野の機械・金属加工業向けに工作機械を販売する専門商社。売上高の約9割は商社業だが、産業用・協働ロボットのシステムインテグレーター(SIer)の顔も持つ。機械商社の経験を生かし加工機とロボを組み合わせたシステムの提案で顧客の困りごとを解決してきた。

  • ショールームでロボットの活用方法を紹介

同社の顧客で、2輪車部品などのプレス板金加工を手がける千代田金属工業(同姫路市)は、ある部品のラインで成形や溶接などに日勤・夜勤合わせて11人がかりで取り組んでいた。ここに宮脇機械プラントは産業用ロボを導入。必要人数を4人に減らした。

ただ、同社の岡本社長はシステムインテグレーションの意義を「省人化や無人化ではない」と強調する。人でなければならない工程に人を充てることが重要で、ロボは生産性向上の手段と捉える。

例えば金属加工品のバリ取りや溶断直後の熱い品物をつかむ作業は人が行うと危険が多く、ロボで代替するメリットは大きい。同社は工作機械の納入を通じ工場の安全管理にも知見がある。複数の条件によって設備を制御するインターロックなどの仕組みと「ロボをつなげる」(岡本社長)ことで安全と生産性を両立する。

工程によってはロボを入れなくて良い場合もある。また、中小企業が抱える悩みの中には「ロボでも解決が難しいものがある」(同)。経験に乏しい事業者ほど「ハードルの低いところから取り組む」(同)ことが重要という。

そのためにも同社は本社にロボのショールームを備える。加工機やその他の設備とどう組み合わせれば効果があるのか、具体例を見せることで顧客に活用場面をイメージしてもらう。

最近は協働ロボの導入に多くの企業が関心を示す。産業用ロボと異なり周囲を柵で囲わずに導入できる点が魅力だが、人と一緒に働くには安全管理が欠かせない。中堅・中小企業の中には安全への意識が低いところもあり、この課題に対した提案も増やしていく。

【企業概要】▽所在地=兵庫県明石市北王子町2の26▽資本金=5500万円▽売上高=56億円(23年3月期)▽従業員=28人▽設立=66年(昭41)7月

(2023/9/5 05:00)

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