産業春秋／今年の漢字は「戦」「高」「虎」？

その年の世相を漢字１字で表す「今年の漢字」。ロシアがウクライナに侵攻した２０２２年は「戦」だった。２３年はウクライナ情勢に中東情勢が加わる。多数の民間人が犠牲になり、足元は戦闘休止ながら中東の惨劇に終わりが見えない。２２年と同じ「戦」あるいは「争」「命」「悲」が思い浮かぶ。

経済や暮らしでは、円安や資源高騰による物価「高」、コロナ禍から経済活動が正常化した「脱」コロナを思い付く。注目を集めた生成人工知能（ＡＩ）は「知」か「脳」、または「偽」情報か。

岸田文雄首相の増「税」メガネと所得減「税」に有権者の評価は厳しかった。世界は二極化から多極化への「分」「断」が進み、２３年は記録的な猛「暑」にも見舞われた。

旧ジャニーズ事務所と宝塚歌劇団は「権」「力」による「嫌」がらせ（パワハラ）、前者は「性」被害。明るい話題は、３８年ぶり日本一に輝いた阪神タイガースの猛「虎」、米大リーグのア・リーグで２回目の最優秀選手賞（ＭＶＰ）に選ばれた大谷翔平選手は「優」れた「戦」いぶりだった。

今年の漢字は、日本漢字能力検定協会が全国から募集中で、１２月１２日の「漢字の日」に京都市東山区の清水寺で発表される。