産業春秋/24年の中国経済に要注意

(2024/1/22 05:00)

中国の2024年の最大の課題は経済の立て直しだろう。23年の実質国内総生産(GDP)成長率はプラス5・2%と、目標の5%前後は達成した。ただ22年がゼロコロナ政策で3%にとどまっていたことを勘案すると、力強さを欠く。

台湾総統選挙は、中国が独立派と敵視する民進党の頼清徳氏が当選したが、事を構えようという動きは今のところ中国にみられない。

中国が21年に政治的に組み込んだ香港。香港証券取引所のハンセン指数は、18年1月に記録した33484ポイントが現在は半減した。立教大学の倉田徹教授は「中国大陸の上場規制緩和と中国企業の域外上場規制強化という、北京が香港を迂回する措置をとっている」と説く。

台湾や香港にまで手が回らない、とにかく中国大陸の経済ということだろう。不動産バブルの崩壊で経営危機にある中国恒大集団や地方政府の債務をどう処理するのか。道筋を明確にすることが迫られている。

11月には米大統領選挙が行われ、結果次第では対中姿勢も先鋭化しかねない。だが、その米国も経済の軟着陸が課題になる。日本にとって米中は1、2位の輸出相手国であり、米中は政治的な対立をひとまず封印し、経済に専念してほしい。

(2024/1/22 05:00)

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