産業春秋/円安で日銀総裁が「口先介入」か?

(2024/4/24 05:00)

日銀の植田和男総裁による「口先介入」だろうか。1ドル=154円台後半の円安基調を受けてか、ここにきて「利上げ」への言及が増えている。円安は輸入物価を引き上げ、好調な2024年春季労使交渉(春闘)にも水を差しかねない。

植田総裁は23日の参院財政金融委員会で、2%の物価目標が持続的に推移する確度が高まれば「短期金利を引き上げていく」と語った。

18日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の会見でも、円安に伴う輸入物価の上昇について「無視できない大きさの影響が発生した場合には、金融政策の変更もあり得る」と踏み込んでいた。ただエコノミストの予測では、直ちに利上げに動くことはなく、7月から年末にかけて実施されるとみている。

日銀は3月19日にマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切った。とはいえ政策金利は0―0・1%とほぼゼロ金利政策で、植田総裁も当面は「緩和的な金融環境」を継続するとしていた。

日銀は26日に「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を発表し、1月以降の円安の影響を数値で示すという。どのような物価見通しが示されるのか。口先介入があるかも注目したい。

(2024/4/24 05:00)

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